フジテレビ系
ドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」
AKB48選抜総選挙の圏外メンバー中村麻里子さん(21)と島田晴香さん(22)に密着したフジテレビ系ドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」(21日午後2時)がオンエアされました。
センターや選抜とは縁のない日陰で励む二人の姿と彼女たちを支える家族やファンの姿をカメラが追いかけるクスッと笑えて、しんみり泣ける番組でした。
AKB48ファンのジャーナリスト 田原総一朗さん
AKB48のファンであるジャーナリストの田原総一朗さんは、AKB48の魅力について「野球でいえばプロ野球じゃなくて高校野球。一塁まで全力疾走してヘッドスライディングをする、この真剣さ。要するに高校野球とその応援団って感じなんですよ。これでハマっちゃった」と語る。
ザ・ノンフィクション リアルタイムで観てました。 自分のとこより ファンの方のコメントが 胸にささりましたね。 少しでも私を知ってくれて 私以外にも頑張ってるメンバーもいるってことが沢山の方に知っていただけたら嬉しいな。 #ザノンフィクション
— 島田晴香 (@shimada_hrk1216) 2015, 6月 21
チームK 副キャプテン 9期生 島田晴香
島田さんは都内のワンルームマンションで1人暮らし。料理好きはファンの間でも有名。冷蔵庫の中も自炊してる雰囲気が漂う。
AKBに入るきっかけは、中学時代に通っていた女子校でいじめを受け、胃に穴があく寸前になるまで悩んでいた。そんな時にたまたまテレビで見たAKB48のオーディションを受け1発で合格。AKB48で仲間を見つけられたことが支えになったとふり返る。
しかし、デビュー当時は注目されたものの、この6年は圏外が続いていた。
総選挙まであと32日と迫った5月5日、アルバムを買うと好きなメンバーと2ショット写真を撮ることができるAKB48大写真会が行われた。
去年の総選挙で1位になった渡辺麻友さんのレーンには大行列ができていたが、その隣の島田さんのレーンにはほとんど客がいなかった。
カメラは島田さんが通うボクシングジムを映す。スポーツ好きの彼女は2020年の東京オリンピックへ向け、スポーツキャスターを目指している。「圏外だからって外仕事呼ばれないとか、そういう人になりたくないんで」と話した。
家でザ・ノンフィクション観ていました。 本当にファンの皆さん、周りにの人々に支えられています。 そして、AKB48メンバー全員、一人一人の魅力をたくさんの人に知って頂きたいと思いました。 例え圏外でも、落第ではないから。 みんなで輝いていきたいです。 #ザノンフィクション
— 中村麻里子 (@marikorima1216) 2015, 6月 21
チームA 副キャプテン 9期生 中村麻里子
チームA の副キャプテンで9期生の中村麻里子さんも島田さんと同じく圏外のメンバー。千葉出身だが、通学もあり、今は都内の6畳1Kの部屋で1人暮らしをしている。3年前には(梅田チームBの初日の)公演メンバーを外されるという辛い経験もしていた。
中村さんは都内の有名私立大学へ一浪して入学した。進学は、保険や逃げ道などではなく、「自分の人生でやれることを全部やりたいな」という思いで選んだという。
@marikorima1216 ノンフィクション見て、とっても知性のあるステキな女性だな、と思いました。圏外だなんて言葉、こんな女性を表すにはあまりに違いすぎる。 応援してます!学業も、夢に向かっても、頑張って!!
— Katsura shAAAna (@shana_MRS) 2015, 6月 21
中村さんは劇場公演のほか、週3回スマホに配信する「AKB48のあんた、誰?」という番組のMCも担当している。その現場も映し出す。
実家では母と祖母が総選挙のアピールコメントを見ていた。
AKB48のセンター渡辺麻友さんの再生回数は、およそ11万回。同時期に島田さんは5万7,000回、中村さんの再生回数は2万3,000回だった。
中村さんの母は「自虐ネタは親としては余り見たくないが、まあ本人がよければ。再生回数はいまひとつ伸びてないですね」と笑った。祖母は「ほどほどの年齢でお嫁に行ってくれたほうがいい」と話す。
彼女がAKB48を頑張るのには、5歳の時に別れた父親の存在があった・・・
中村さんは5歳の時に両親が離婚し、父親が家を出た。その頃からテレビの前で踊り、みんなの注目を集めようとする行動が多くなったという。母は「どこかでパパが見ていてくれてるって気持ちが心の奥底にあるのかもしれない」とも話した。
AKB48 40thシングル「僕たちは戦わない」発売
そして、運命の総選挙
AKB48の投票権がついたシングル「僕たちは戦わない」が発売された。CD発売日の夜、ニコニコ生放送で「第7回AKB選抜総選挙 速報特番」が放送された。
中村さんは、その頃旅番組のロケ中で、収録後にマネージャーから速報結果の表示されたスマホを手渡されると、「残念ながら私の名前はありませんでした」と他の共演者に明るく報告した。
結局、総選挙では二人とも圏外だった。
総選挙を終えた中村さんは「全然頑張っていないですよ。もっとやれるもん。もっとやりたいし。もう22歳になっちゃうけど、アイドルって言っていいのかな」と話した。
一方、島田さんは「やっぱ悔しいですよね」と言い、同期生の永尾まりやの胸で涙を流した。
田原総一朗さんは「AKBの競争の面白いところは決定的敗者がいないということ。負けても翌年、また盛り返せるチャンスがある。決定的敗者、決定的勝者がいないってところが面白い」と話した。
録画したザ・ノンフィクションみた☺️ 麻里子さんしまださん😭好き😭 #ザノンフィクション
— 入山杏奈 (@iriyamaanna1203) 2015, 6月 21
総選挙は、全272人の中で、ランクインは80人。約70%は圏外。でも、得票数の約75%が上位80人で占められ、残りの192人で25%。これが現実です。
2人は、総選挙で「私たちの世代に力を貸してください」と泣きながら訴えた島崎遥香さんや次期総監督に任命された横山由依さんと同期生だ。
スポットライトを浴びることが多い島崎、横山と違い「圏外組み」でも懸命に活動してきた模範生。チヤホヤされる選抜組みや若手の有望株を横目に、悔しさを胸にしまって、さまざまな活動に挑戦してきた。
新体制では中村さんはチームA副キャプテン、島田さんはチームK副キャプテンに任命された。
そんな苦労人の2人を番組側が「視聴者の琴線にも触れられるはず」と判断したという。
大学の麻里子さんや電車を待つ姿、劇場でのバックヤードの風景、家族の表情、島田さんは冷蔵庫の中まで、ファンからすれば永久保存版の貴重な映像でした。麻里子さんの流す涙に胸が騒ぎました。
やっぱり、AKB48はファンが純粋で、いい人が多い。
ドキュメンタリーは見る人のAKB48に対するスタンスや中村さん、島田さんに対する距離感で捉え方が変わると思いますが、個人的には、ちょっと切ないタッチのドキュメンタリーでした。
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